携帯(ケータイ)小説では、会話をメインに物語が進行していきます | 小説の書き方講座

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携帯(ケータイ)小説では、会話をメインに物語が進行していきます

実際の情景が浮かぶよう、テンポ良く会話を繋げていくことが大事

ケータイ小説は会話中心だと言いましたが、決して会話文だけで構成するものではありません。ケータイ小説の地の文は一人称が基本ですが、この一人称というものがちょっとクセ者で、下手をすると生きた会話文が1つも出てこない作品に仕上がってしまうのです。

 

■ 例 ■

タナカさんが声をかけてきたので、俺は慌てて頭を下げた。
その後、試合の結果を報告すると、豪快な笑い声があがった。タナカさんは俺の肩を軽く叩き、良い香りのお茶を注いでくれる。俺はぶつぶつと愚痴を言いながら、湯のみを少しずつ傾けた。

 

一人称ではしばしば、このような文章の羅列だけで、物語が進んでしまう場合があります。普通の小説であれば、ある程度問題ありませんが、これがケータイ小説となると別です。では具体的に、生きた会話と、そうでない会話の違いについて、例を挙げてご紹介いたしましょう。

 

■ 例2 ■

タナカさんが声をかけてきたので、俺は慌てて頭を下げた。
「こんにちわ、お邪魔してます」その後、試合の結果を報告すると、タナカさんは豪快な笑い声をあげた。俺の肩を軽く叩き、良い香りのお茶を注いでくれる。「まぁ、何事も経験だ」俺はぶつぶつと愚痴を言いながら、湯のみを少しずつ傾けた。

 

上記の例は死んでいる会話です。せっかく台詞が出てきたのに、それが無くても地の文を読むだけで、物語の意味が通じてしまいますね。会話が少しも交わっておらず、言葉のキャッチボールも成立していません。あっても無くても良い台詞など、この場合、書く意味すらありません。

 

■ 例3 ■

「よく来たね」タナカさんが声をかけてきたので、俺は慌てて頭を下げた。
「こんにちわ、お邪魔しています」「…で、今日の練習試合はどうだった?」「それが……完敗でした」すると、タナカさんが豪快な笑い声をあげた。俺の肩を軽く叩き、香りの良いお茶を注いでくれる。「まぁ、何事も経験だ」「確かに…そうですけど…」俺はぶつぶつと愚痴を言いながら、湯のみを少しずつ傾けた。

 

言葉のやりとりをする。それが会話というものです。決して一方的なものではなく、きちんと交差するように書きましょう。
ただし、これは会話が出てくるときの場合のみです。会話がなくても良いところに、無理に会話をつけて、物語を長くするのでは意味がありません。物語の内容を考え、大事な場面でしっかり会話をさせることが大事です。会話文を出すときは、工夫するように心がけましょう。

ひとりごとを駆使して、なるべく面倒な説明文を減らすこと

ケータイ小説は一人称が基本だと言う事は何度もご説明致しました。生きた会話文を作るよう心がけることも述べました。しかし、小説を書いてゆくと、主人公の心境や行動のみを淡々と描写しなければいけない場面が、必ず出てくると思います。通常の小説では、情景や心理描写が何行続こうとも、それが必要な描写であれば問題ありませんが、ケータイ小説では違います。
画面が小さく、読みづらい分、説明文だけが何行も続いてしまうと、読者は読むことに飽きてしまいがち。そこで、「ひとりごと」を上手に使うことをオススメします。

 

「仕方ないから、カップ麺でも食うか」とか「マキにメールしておこうかな」など、主人公しかいない場面で、描写文だけが長く続いてしまいそうな時に、適度に主人公のひとりごと……つまり、台詞を言わせましょう。インパクトのある台詞を言わせると、ダラダラと読んでしまいがちな場面に刺激を入れることが出来ます。
例えば、一人で食事をするシーンの途中に、「そうそう、味噌汁に牛乳入れると旨いんだよね〜♪」とか(笑)。学校へいく支度をしている最中に「今日は暑いし、パンツ履かなくてもよくね?」など(笑)。冗談でも何でも良いので、読者を飽きさせない工夫を随所にちりばめましょう!

 

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